• ホーム
  • トリコモナスは女性患者が多い性病

トリコモナスは女性患者が多い性病

2019年11月03日

トリコモナスはトリコモナス原虫が体内に侵入したことで発症する病気です。男性、女性ともに感染する病気ですが、女性の患者数が増加しています。トリコモナスは潜伏期間が長く自覚症状が乏しいので、いつ感染したかわかりにくいのが特徴です。そのため、潜伏期間中に感染が広がってしまう心配があります。他の性病と違い若年層だけでなく、中高年にも発病が多いことで知られています。

男性がトリコモナス原虫に感染すると、排尿の際に痛みを感じることがあります。頻繁にトイレに行きたくなることもありますが、不快感が少ないのが特徴です。症状が進行すると前立腺炎を起こすことがあります。前立腺炎には急性や慢性がありますが、急性のものは尿道の不快感が強く、排尿困難を起こすこともあります。精液に血が混じるので気がつくことがありますが、なかなかわかりくいことが難点です。慢性になると残尿感や会陰部の不快感を訴えるようになります。

男性が前立腺炎を発症すると、前立腺がんになるリスクが高まることがアメリカのハーバード大学の報告で発表されました。トリコモナス症から前立腺がんにならないためにも、早期の段階できちんと治療を受ける必要があります。検査では分泌物を採取して、培養検査でトリコモナスの有無を確認します。しかし、男性はトリコモナスに罹患していても、検査で陰性と出ることがあり、診断がつきにくいという点があります。

トリコモナスは男性に比べて女性は患者が多い病気です。女性がトリコモナスに感染すると尿道の痛みやかゆみなどの不快感が生じます。淡い黄色の泡状のおりものが増えて、強い悪臭が漂います。おりものに血がまじったり、性行為の際に出血や痛みを伴うなどの症状がでるのもこの病気の特徴です。病が進行すると外陰部の強い痛みやかゆみが増えてしまいます。

女性の検査では膣の分泌物を採取して検査します。男性に比べて比較的容易に原虫を見つけることができるので診断はつけやすいのが特徴です。

この病気は妊婦が感染すると早産や流産を起こす原因を招いてしまいます。また不妊の原因ともなりやすいのでしっかりとした治療が大事です。骨盤内炎症性疾患になると、卵管やその周囲にトラブルがおきるので、不妊の原因となりやすいので注意が必要です。

トリコモナスの治療は男性が飲み薬、女性が膣に挿入する錠剤の服用が一般的です。また症状により両方併用することもあります。いずれにせよ、トリコモナスは自然治癒はほとんどないので、薬による治療が主になります。治療期間は一週間から10日間程度が一般的です。治療の際には薬の他に膣洗浄を行い、錠剤を挿入します。

トリコモナスは性行為だけでなく、タオルや衣類、便器やお風呂からなども感染することがあります。そのため幼児にも感染する危険性がある病気です。もしも授乳中の女性が感染したら、薬が赤ちゃんに移行するために授乳は中止します。また妊娠12週以内は赤ちゃんへの影響を考えて、薬の投与を行わないのが一般的です。妊婦さんが感染がわかった場合は、治療について病院で医師とよく相談する必要があります。

女性の患者数が多い病気で、妊娠や出産など女性に負担が大きい性病でもあるので、できるだけ早期に治療を開始するべきです。膣やその周辺に少しでも異常を感じたら、早めに病院へいったほうがよいでしょう。

この病気はパートナー間でピンポン感染するので、一方の感染がわかったら両方治療する必要があります。パートナーの一方の感染がわかった場合、相手も感染している可能性が7割から8割と高率です。この病気は免疫ができずに、何回でも感染するので注意が必要です。治療中はコンドームを使うと感染を防ぐことができます。